1978年に改革開放政策が始まって以来、香港の後背地として発展し、香港だけでなく日本や台湾の企業なども多数投資・進出しています。
改革開放地区では様々な優遇政策を実施、自動車・電気機械・電子通信・食品・紡織服装・石油化学・医療・建材などの製造業を中心に外資を誘致し、中国の重要な輸出・生産基地として経済発展を遂げています。
①広州市(総面積:7437km² /人口:1867万人/GDP: 2兆8200億元)
広東省の省都であり、中国本土では北京市・上海市に次ぐ第3位の都市とされています。
自動車及び部品・ファインケミカル・電子情報・バイオ製薬・金属冶金が盛んです。
1990年後半から2000年中盤にかけて、ホンダ・日産・トヨタの日系3社が広州市に参入し、日系メーカーの一大拠点となりました。近年、VM・プジョー・シトロエン・フィアット・クライスラー・オートモービルズの欧州3社がそれぞれ隣接する佛山市、深圳市、広州市に拠点を構え、珠江デルタ地域における自動車産業の集積がさらに進んでいます。
②恵州市(総面積:1,471km²/人口:376万人/GDP 4,222億元)
珠江デルタにおける主要工業都市として、石油化工及び電子情報を2つの支柱産業として育成してきました。近年では、隣接する深圳、東莞からの産業移転の受け皿となると同時に、イノベーションや先端技術の研究開発にも着目し、広東省における新興産業のイノベーション基地という新たなイメージでの進化を果たしています。また、昨今におけるめっき規制において、政府直轄の大規模なめっき工業エリアがあり、同市や隣接する深圳・東莞で生産した部品などの加工も行っています。また外資企業の入園を積極的に受け入れており、日系のめっき業者も所在しています。
③東莞市(総面積:2,465km²/人口:1047万人/GDP 1兆855億元)
広州・深圳・香港の中間に位置する事から、日系企業をはじめ香港企業・台湾企業の委託加工先や工場の好適地として、医療・日用雑貨・玩具・電子製品・パーソナルコンピューターまで、重工業以外の各種工場が林立する工業地域です。特にパソコン部品は世界の提供拠点として重要な地位を占めています。
④深圳市(総面積:1952.84km²/人口:1,756万人/GDP 3兆665億元)
香港と隣接する地理的重要性から経済特区と指定され、多くの外資企業を受け入れ、世界の工場の礎を築きました。人口わずか3万人に満たない小さな漁村が40年余りで香港のGDPを抜き、世界有数の国際都市に発展しました。
ファーウェイ・テンセント・BYD・ZTE・DJIなど著名な中国企業が本社を構え、ハイテク産業だけで約17,000社あると言われています。日系のOA機器をはじめ電子機器の製造が盛んな事から中国のシリコンバレーとも言われています。