- 2024.06.03
#IR#NEWS#PRESSRELEASE - 東京鋲兼による泰洋産工の子会社化について、金属産業新聞に掲載されました。
東京鋲兼HD 泰洋産工を子会社に
ナイロックを展開。筑比地利昌会長に聞く。
㈱東京鋲兼(東京都墨田区)のグループ会社である㈱東京鋲兼ホールディングスは6月1日付で、米国ナイロック社から、日本国内においてナイロック塗布ライセンスを独占的に
ライセンス供与されている泰洋産工㈱(大阪府)の発行済み全株式を取得し、子会社とした。
代表取締役会長に就任した筑比地利昌氏に経営方針などについて話を伺った。
―泰洋産工の強みはなにか
創業者である先代の三宅会長が、米国で特許を取得した米国ナイロックと意気投合し、日本でナイロックを塗布する技術ライセンスや特許使用ライセンスの独占的使用許諾をう
けて運営してきた。ナイロックは、NASAの人工衛星やApple、SAMSUNGの主要製品、欧米の主要自動車メーカーや航空機に今でも多く採用され、国内においても鉄道・自動車・
家電等広く採用されている。米国ナイロックはウォーレン・バフェット率いるマーモン・バークシャー・ハサウェイ社に株主が移行したが、当社は新しい米国の株主に対しても、
今まで泰洋産工が保有していた独占的ラインセンスを継続することができており、グローバルに展開する大企業に採用されている裏付けのある技術力と市場性が強みだと考えてい
る。
―泰洋産工をグループ会社とした背景は
泰洋産工は、1965年に設立し、東京鋲兼とは泰洋産工が展示会に出展する際、東京鋲兼の若手が製品説明を支援するなど、古くから営業協働体制を構築していた親密先。今回、株式の譲渡について泰洋産工の株主、経営陣から有難いお話を頂き、特にM&A仲介会社等を介すことなく極めて友好的に話が進んでいった。古くからのお付き合いの賜物であり大変感謝している。
―今後の方針は
体制面では、デンソーで勤務経験があり、東京鋲兼の樹脂部品のアドバイザーをしていただいていた今井隆文氏に新たに代表取締役社長に就任頂いた。一方、創業者の三宅会長
と共に事業を拡大してきた経営陣及び従業員の方々にも、引き続き泰洋産工を支えて頂く。
また、既にお取引のある金属関連の商社や大手メーカー等全ての企業と従来通りのお付き合いをしていくと共に、今まで以上に、ナイロックを取扱いして頂いてきた商社や各企
業のビジネスチャンスが拡大するよう迅速な製品提供を目指していく。
ナイロックは環境に良くないとされる物質を含んでおらず、緩み止め効果も恒久的であり、繰り返し使えることが、大量生産大量廃棄ではなく、ものを大切に使い、環境にやさ
しいスタイルを好む今の製品設計に合致している。宇宙関連の大企業から引き合いを頂いたり、振動対策や製品の長寿命化、故障率の低減に関してご相談を受ける機会も多く、グ
ループ全体で環境に配慮したこれからの世界を支えていきたい。
今井隆文(いまい・たかふみ)氏=1968年11月30日生まれ。岐阜県出身。㈱デンソーに勤務したのち、樹脂企業のバックライト事業立ち上げ、携帯電話塗装ライン立ち
上げ、執行役員を経て、金型事業・レンズ事業を統括しながら、東京鋲兼の樹脂関連業務のアドバイザーを兼務。